一斗缶観測日記

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共通テストの鼻出しマスクで不正行為扱いになった件について

 今年からセンター試験が大学入学共通テストに変わりました。数学に文章問題が増えたり、試験時間が変わったり、リスニングの配点が上がったり、結構変わっている科目も多いようです。

 毎年センター試験ではリスニング機材の不調とか、試験開始時刻を間違えたり、トラブルが起きがちです。今年は何か起きるのだろうかと期待半分不安半分で眺めていたのですが……まさかの鼻出しマスクで退場です。

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 大学入学共通テストの受験生がマスクの着用方法をめぐり退場となった事件について、この記事を参考に自分用メモをとっておきます。

 

要点1

◆「鼻出しマスク」で即アウトではなく、その後の指示無視が問題

 試験監督者が6回注意+休憩時間にも注意※、おまけに「次に不正行為で試験の成績が全部無効になる」と予告されたのにこの受験生は従いませんでした。不正行為と判断された直接の理由はマスクの着用方法ではなく、試験監督の指示に従わなかったことが理由です。

 しかも監督者が注意する場合は口頭ではなく、注意書みたいな紙で注意するので聞き逃したとか説明が悪かったということは100%ありません。

※休憩時間にも注意したことはNHKのニュース記事に乗っていました→https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210118/1000059123.html

 

要点2

事前申請をしていれば、別室受験が認められていました。

 マスクをつけると苦しくなる、具合が悪くなるといった場合はあらかじめ医師の診断を受けて申請しておけば別室受験することも可能でした。

 たとえ普段ならマスクをつけても問題ないが、当日急に体調が悪くなり、マスクをつけていられなくなったとしても、試験監督者に事情を話せば予備の受験室で別室受験できたかもしれませんし、最悪でも追試験に切り替えることができたはずです。

 

まとめ

 今回の件で「マスクの着用の仕方を間違えると失格になる」という間違った認識が広まってしまうことを危惧します。

 試験監督をやっている人は監督専門の人ではなく、大学の先生や事務の人です。問題が起きるとその対応や事後報告などで手間がかかるので、不正行為認定という強権はなるべく振るいたくないでしょう。

 受験生が何か間違えたことをしても、一発退場ということはまずありえませんカンニングなどは除く)。無意識に迷惑行為をしていた場合でも監督者から注意された時に大人しく従えば何も問題ありません。仮に咳やしゃっくりなどの生理現象で自分では止められない場合でも冷静に試験監督者の人に相談すれば良いだけです。

 この一件はインパクトがあるので、飛び火して変な方向に話が発展していかないかも心配です。しかし、既に火種ができている気配もあります。

 

 余談ですが、下記の記事を見る限りこの受験生はもともと問題のある人物だったようです。。

 

最終的には不正を告げられると会場内のトイレに閉じこもり出て来なかったことから、かけつけた警察官によって退去させられたということです。

by “マスク不正行為”は総合的判断|NHK 首都圏のニュース

 

この受験生は40代で、16日に東京都内の会場で地理歴史・公民、国語、外国語を受験した。マスクから鼻が出ていたため、各科目の試験監督者が試験中に計6回注意したほか、休憩時間中にも正しい着用を促したが、従わなかった。注意を受けた後、せき込むような仕草を見せることもあったという。

by 鼻出しマスクで失格の受験生、トイレに立てこもり警察が出動 注意されせき込む仕草も - 毎日新聞

 

同省大学入試室によると、監督が6回注意した後、英語のリーディングの試験中に「不正行為であるため試験を継続できない」と通告して移動を促したが、受験生は「これが自分の正しいマスクの着用だ」などと主張し、自席にとどまり続けた。次に実施するリスニングでの影響を鑑み、他の受験生を別室に誘導したという。

by 鼻出しマスク不正認定「適切な対応」 文科省が見解: 日本経済新聞